先行天端沈下計
概要
先行天端沈下計は、長尺鋼管先受け工の鋼管内に計測器を設置して、
切羽前方の沈下を50cm間隔で計測し、崩落の予兆となる地山のせん断ひずみや先行変位を常時監視します。
リアルタイムで高精度な計測によって切羽の崩落を検知し、警報システムも装備しています。
特徴
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1シンプルなシステム構成
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2計測費用のコストダウン
主な仕様
シンプルなシステム構成
計測は「3D地中変位計(SAA)」を用いて行います。SAAはMEMS重力加速度センサを内蔵した直径φ25mmと非常に小径の計測器です。
測定には多チャンネルのデータロガーなどを必要とせず、専用のインターフェースを介してPCで直接計測することができ、
システム構成がシンプルで複数台の接続も容易です。
計測費用のコストダウン
SAAは非常に細く、フレキシブルな関節を持つことから、長尺先受け鋼管内に挿入して変位の計測を行うことが容易です。
挿入に当たっては鋼管内に専用の測定ガイド管を建て込んで使用することで繰り返しの使用が可能となり、計測費用のコストダウンが図れます。
導入による効果
先行沈下を50cm間隔で計測し、地山のせん断ひずみをリアルタイム監視できるため、切羽崩落の予兆を事前に検知することができます。
計測値を常時パソコンに取り込み、管理基準値を超えた場合には、警報音と警告灯で切羽近くの作業員に注意喚起するとともに、工事事務所や担当職員にも自動通報できます。
切羽前方の先行変位を把握し、地山内のせん断ひずみから塑性化の有無を判定できます。
先行変位率(切羽到達前の変位/全変位)を把握できるため、地山に適合した管理基準値を設定できます。